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三
男子は一回の総当たり戦で順位が確定したが、女子は混戦となり、全試合終了後にきっかり六人が勝ちあがるという結果にはならなかった。
一位から四位までは区切られたが、そこから下は、三人が勝ち点、引き分けの数で並んでしまったのだ。上位成績者は七人になってしまった。
監督の言った事前の取り決めによれば、同じ勝率の三人で決定戦を行うはずだったのだが、小松田監督は、それではつまらないなと言いだした。
今度は上位七人で総当たり戦を行うというのだ。
「勝ち星の差は一つか二つだ。勝率が同じものだけが戦って決着するよりも、上位者も交えて戦ったほうが納得しないか、下位の者が上位者を打ち破るかもしれんぞ」というのが理由だった。
七人を強化選手にしてしまえばいいじゃないですかと男子から監督に提案があった。
「緊張感がなくなる。一つ間違えばレギュラー陥落という緊張感が必要なんだよ」
小松田監督は男子部員の意見をあっさり却下した。
「勝負は一本勝負、あとはこれまでと同じ。勝ち点の多いものから上位とする」小松田監督は厳しい目つきで言った。
三年生の木場沙也加、清水加奈、磯村菜々子。二年生の谷川早霧、矢島聖羅、青井柚葉。そして一年生の谷川かすみ。この七人で再選考が行われることになった。
そして翌日、ようやく女子の選手六人が決まった。
木場沙也加、清水加奈、磯村菜々子、谷川早霧、矢島聖羅が勝ち上がり、谷川かすみは補欠となった。青井柚葉が外れた。
矢島聖羅は七人中の同率三人だったが、三年生の須藤春姫と小田原理奈から「あんた、生意気な口きいてんだからそれなりの結果、出しなさいよ」とはっぱをかけられ奮起したようだった。
注目されたのは、谷川姉妹もそうだが、磯村奈々子である。皆の予想を裏切り堂々の四位。大健闘であった。
「生徒会活動していなきゃあ、ずっとレギュラーだったでしょうに」
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