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そして、もしこの先蒼永が誰かと恋することがあったら、その子のことを心から愛して大切にできる子になって欲しい。
――なんて、それはまだ早すぎるかしら?
「永美里、そろそろ帰ろう」
「ええ」
「蒼永、抱っこする?」
蒼永はふるふると首を横に振った。どうやら自分で歩くらしい。
「じゃあ車までお散歩して帰りましょう」
蒼永を真ん中にして、それぞれ手を繋いで白い砂浜をお散歩した。
砂浜に残る並んだ三つの足跡は、これから先の私たちの未来を描いているようだ。
これから先もずっと、家族で幸せな毎日を歩んでいけますように。
「青人さん、大好き」
そして、これからも永遠にあなたと恋をし続けるのだろう。
「どうしたの?急に……」
「何だか言いたくなったの」
「俺も永美里が大好きだよ」
「あー」
「お、蒼永も母さんが大好きだよな」
「だーあー」
「お母さんもお父さんも、蒼永のことが大好きよ」
fin.
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