えましゅんー桜舞う季節、初めて出会ったのは、駅のホームでした。ー

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桜舞う季節。こんな私にも今年で18回目の春がやってきた。 新品の制服、ピカピカのローファー、そして傷ひとつない鞄。 坂を桜いっぱいに埋め尽くしてゆく桜の木。 私は今、18回目の春を迎えようとしている。 私の名前は、七瀬優笑(ななせゆま)。今年で高校一年生。 そんな私は今、頑張って勉強して、やっと入ることが出来た『八重津高校』に行くための電車の最寄り駅に向かっている最中だ。 この高校には寮もあって、寮母さんも居るらしいから、安心だ。 とは言っても、東京の駅はたくさんあるから何に乗ればいいのかさっぱり分からない。高校には電車に乗って徒歩5分だというのに。全く、、、。 「どうしよう、、、。」 このままでは遅刻してしまう。入学式に遅刻なんてあり得ない。悪目立ってしまう。どうしよう。見たかんじ周りに同じ高校の人は居なさそうだし、、、。 焦ってあたりを見回していると、私より背の高い高校生の人とぶつかってしまい、私は尻もちをついてしまった、、、。 「あっ!すみません、、、。」 「ごめんね、大丈夫?あっ、お前もしかして一年生?お前も迷子?」 そう言って、手を差し伸べてきた。 何を言っているんだこの人は。と思いつつ、下から上へ覗いてみると、なんと同じ制服の人、、、!!神だっ!この人は神だ。私はその時、人生最大の喜びを感じた。いやいや、そんな事考えずに、今は高校の入学式〜〜!!!! 「あのー、高校の最寄り駅に行く方法知ってますぅ〜???」 「え、、、?知らないよ、知らないから、俺ら、迷子になったんでしょ?笑」 あ、、、そうだった、、わたしたちは何も知らないアホな高校生なんだ、、、。 「とと、とりあえずっ!駅員さんに聞いてみませんか?」 「そうだねー」 そう言って私達は駅員さんに随分助けてもらって今は電車の中。 それにしてもこの人は何もしない。私がほとんど説明して、必死になって。 ほんと、ばっかみたい。 「、、、ねえ。聞いてる?」 「、、、ああ!!!!ごめんなさい!!何でしたっけ?」 「自己紹介!!俺ら、名前も知らずにここまでやってきたじゃん。」 「そうですね。自己紹介。」 「俺の名前は、七瀬匠(ななせしょう)。よろしくなっ!!」 、、、、!!その時、運命を感じた。名字が一緒、、!! 「私の名前は、七瀬優笑ですっ。」 「おっ!俺たち名字一緒じゃん。これは運命としか言えないな。」 思考も全く同じ、、、。笑 そうこうしているうちにもう高校の最寄り駅。ヤバい。入学式まであと3分!!!! 「やべーな、おいっ!!走るぞ!」 すると私の手を掴み、全力疾走し始めた。私はそれについていけるよう、頑張って走った。するとあら不思議。あっという間に高校に着いちゃった。 「あの、、!ありがとう、ごさいましたっ!!!!」 息を切らせてそういうと、 「いいや、優笑の方が活躍してたぞ。ありがとな。」 そう言って私の頭をポンポンと撫でてくれた。 その瞬間、なぜだか懐かしく感じた。 その後、無事入学式を終えることが出来た。 七瀬くんのおかげだ。 私は切り替えて新しいクラス、1年B組の教室の扉を開けた。
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