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* * *
目覚めた時には体が軽くなっていた。
熱を測ったら、36度まで下がっていた。
ちょっとだけ高いけど、ほぼ平熱だ。
頭痛もないし、気怠さもない。
喉はまだちょっと痛みを感じるけれど、だいぶ良くなった。
ちゃんと薬が効いたみたいだ。
この調子なら明日は回復してそうだし、月曜は問題なく出勤してそう。
「うーーーん……、シャワーでも浴びてこようかな」
私はベッドから起き上がり、着替えを用意して脱衣所へ向かった。
ガチャリとドアを開けたら、
「……っ!?きゃああああ!!」
なんと裸の皇輝が!!
思わずドアを勢いよく閉めた!!
「ご、ごめんなさい……っ!!」
皇輝が入ってる可能性を考えていなかった。
びっくりした……。
一瞬だったけど、脳裏に焼き付いてしまっている。
濡れた髪、程よくついた筋肉――思い出して顔から火が出る。
「おい、もういいぞ」
顔を覗かせた皇輝は、下は履いているものの上半身は裸だった。
「ちょっ……、服着てよ!!」
「暑いんだよ。なんかやらしーこと考えてんの?
おねーちゃん」
「考えてないからっ!!」
こんな時ばっかりからかうように、おねーちゃんって呼ぶんだから!!
皇輝から逃げるように脱衣所に入り、バタンとドアを閉める。
病み上がりのアレは刺激が強すぎる……。
皇輝って鍛えたりしてるのかな……?
腹筋割れてたよね……?
やばい、なんか私変態みたい!!
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