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第4話「アリスの苦悩」
アリスはしばらく鳥かごの中で、眠っていた。
「うう……ん」
アリスはゆっくり起き上がった。クロロホルムのせいで頭痛がしている。
彼女が次に目が覚めた時は、目の前にソラとミランダ達が助けに来ていた。
「――アリスを帰せ!デリーズ!」
ソラはデリーズに掴みかかろうとしたが。右手で制止された。
「おっと、早速だが取引だ。小娘を大人しく渡せば、このガラクタは返してやる。どうだ」
「ばかいえっ!ミランダを渡せるものか!」
ソラが声を荒げる。
――ほら……ね?ソラはアタシ何かより、同じ人間の女の子が好きなのよ――
アリスは呆然として肩を落とす。
しかし、ソラがその後に続けた言葉は。
「アリスはガラクタじゃないっ!僕のたった一人の家族なんだ。でも、ミランダだって親兄弟が待ってるはずだ。ここは、引いてくれないか?」
ソラ!
アリスはソラが、AIの自分を家族と思ってくれていた事に感極まって、涙があふれた。
デリーズは薄笑いを浮かべながら拍手をした。
「そうか、そうか。感動的だな。では、こうしよう。貴様が大人しく俺に殺されれば、このガラクタを返してやっても良いぞ?」
「何でよ?!あんたは、私が必要なんでしょ。何で、ソラまで殺す必要があるの!」
ミランダが怒り、語気鋭く叫ぶ。
「うるさい、小娘。お前は賊長の言いなりになっていれば、いいんだ~!」
マイキーが怒鳴り散らし、舌を突き出す。
「大人しくしてろ!」
デリーズの手下が出て来て、ミランダを縄で縛った。
「嫌だ。放してよ!」もがくミランダだが、もがくたびに縄が身体に食い込んで痛みが走る。
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