夢日記

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 二学期が始まってからも、三人での勉強会は継続していた。  勉強の途中で休憩を挟む。お茶やお菓子を食べながら、何気ない会話を楽しんでいると、「そういえば」と香苗が涼介に顔を向ける。 「夢日記ってまだ続けてるの?」 「ああ、もちろん。ちゃんと効果あるし」 「たしかにねえ。あれからずっと学校の小テストの成績もいいし、暗記スピードもあがったよね」 「これも翔馬さまさまだよ」  涼介は翔馬を拝んだ。すると、香苗が「私も夢日記やってみようかな」と言いだした。 「おう。やってみれば?」  軽いノリで答えると、翔馬が首を横に振る。 「暗記は得意なんだし、香苗はやらなくてもいいだろ」 「でも、もっと集中力あがるかもしれないし」 「香苗の場合は集中力より、凡ミスをなくす方が先決だろ。さ、そろそろ休憩時間も終わりだ」 「ひどーい。私だって、夢日記をやれば、もっと成績が上がるかもしれないのに」  夢日記のことを翔馬に軽く流された香苗は、頬を膨らませる。 「ま、俺も翔馬の意見に一票だな。どのみち、香苗は面倒くさくなって、やらなくなるから」  軽口をたたきながら、勉強を再開させる。  基本的にはそれぞれ苦手な科目や覚えたいところを集中して勉強し、わからないところがあれば、翔馬に聞く。  翔馬がわからないところは、三人で知恵を絞り、どうしても駄目ならインターネットを使って調べる。  勉強づくしの日々だが、休憩時間をうまくとりながら、それなりに楽しく続けた。
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