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恥ずかしくなり、飛龍の胸に顔を埋めた。これじゃあ、青蝶がずっと抱かれたいと思っていたのがバレバレだ。
しかも焦るなと、促されてしまった。何か言い訳の一つや二つくらい、したくなる。
「あの、いつも殿下が帰るのを見送るのがすごく寂しかったです。この後も朝まで一緒にいられたらって、ずっと思っていました」
「それは私も同じだ。自室に帰るのが嫌で嫌で仕方なかった。このまま、青蝶といられたら……そう思うと、毎晩後ろ髪を引かれていた。しかし、それも今日で終わりだ。これからは毎日朝まで一緒にいられる」
頭を撫でる指の間を、さらりと青蝶の髪が滑った。毎日食事を摂るようになってから、みるみる髪が美しい輝きを放つようになっていった。
体の華はまだ表れている。顔の痣も、多少は薄くなったとはいえ、目立つには変わりない。
これらが飛龍の体液でどこまで消えるのか。可能性は計り知れない。
青蝶は今夜、飛龍に言う我儘を決めた。
これ以外には何も思い浮かばない。
布団の中で絡まる脚が蠢いて、時々青蝶の中心に当たるのは飛龍の確信犯だと思った。
「青蝶、私の体液を与えよう」
飛龍の唇が触れる。青蝶は素直に受け止めた。
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