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病院の中には大手のコンビニエンスストアが入っている。規模は小さいものの、普通の店舗にも売られている日用品や食料品などはもちろん、介護用品が特に充実していて、入院に必要なものもここで買うことができる。
お弁当も種類が豊富だ。毎日お見舞いにきている人や、病院で働くスタッフが飽きないように配慮されているのかもしれない。涼も昼ご飯はいつもここで買ってるんだと思う。一緒に暮らすようになったら作ってあげようかな、お弁当。
病院の通路に面した書籍コーナーへ回る。ちょうどお弁当のレシピ本があった。パラパラとページをめくってみる。自分のお弁当ならいつも適当に作っている。涼の分となるとそうはいかない。バランスをちゃんと考えなければならない。激務なんだから、しっかり栄養を摂ってもらいたい。
私に作れるだろうか。それも毎日だ。おかずは最低でも二~三品は必要だよね。前日の晩から下準備をしておき、朝は火を通すだけにすればいけるかな。さらに朝ご飯も用意しなきゃならないのか。忙しいな。脳内でシミュレーションをしていたら、コンビニのそばのエレベーターが開いて涼の姿が見えた。
「あ」
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