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「彼氏と行くって。アリバイ協力を頼まれた」
行き先は二泊三日で京都と言っていた。愛音の家はそういうことに厳しいようで、私と行くことにしてあるらしい。
「卒業旅行になるのか」
前を向いたまま涼がふっと笑った。
「大学生も春休みだから、仕方ないよ」
大学生の春休みはすごく長いみたい。きっと毎日一緒なんだろうな。その上、二人で旅行なんてうらやましい。私もいつか涼と旅行してみたい。
「じゃあ、俺と行く?」
まさかの提案に驚いた。私の心を読まれたかのようだ。
「ほんと!?」
「ただ、今からだと長い休みを取るのは難しい。一泊くらいで近場になるけど」
「どこでもうれしい!」
私は声を弾ませて言った。
「お前はアリバイとか言わないで、ちゃんと両親の許可もらってこいよ」
涼と旅行できるの? 本当に? 今から楽しみで仕方ない。問題は両親の許可だ。婚約してるからお泊まりは許してもらえてるけど、旅行は確認してみないとわからない。今日、帰ったら話してみよう。
港にある商業施設にやってきた。デートスポットとしても人気の場所で、中にはおしゃれなレストランにカフェ、アパレルショップや雑貨店などたくさんの店舗が立ち並ぶ。周囲には海の見える公園や夜景スポットなどもあって、一日たっぷりと過ごせる。
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