プロローグ

1/1
前へ
/25ページ
次へ

プロローグ

 いつも、何をするにしても、ふたりは一緒だった。    それはもう母親のお腹の中にいた時から。    冬の、陽射しが輝く日に俺達は生まれたと、父親が教えてくれた。  俺達ふたりは寝食はもちろん、勉強する時、遊ぶ時、イタズラする時、興味を持つ物もいつも一緒。    お互いが何を考えているのかも、ほとんど手に取るように分かる。    まだふたり共女の子と付き合ったことは無いけれど、同じ子を好きになったらどうしよう……ということで、もしもの事態に備えて真剣に話し合った。    しょうがないから、双子の相手を探すしか無いな。という、あまり現実的ではない結論に至ったのだった。        そんな他愛無い日常がずっと続くと思っていた。  
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加