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2122年、色々な技術が発達して、色々なものを見つけることが可能になった。そして。僕が捨てた、僕の心もまた、その技術によって発見されたのだ。
僕は、僕の心を、最初は大切に思っていた。でも、僕の心は、すごく我儘で、いろんなことを我慢できなくて、ときには人を傷つけてしまう。そんな僕の心が嫌になって、だからとうとう僕は、僕の心を捨ててしまったのだ。
もちろん、捨てる前にできることはあったのかもしれない。僕は僕の心と向き合う必要があったのだろうとも思う。でも僕はそこから逃げたのだ。
心を捨てた後は、当然のように、僕は何も考えられなくなった。それがあまりにも辛くて、もう一度戻ってきてほしいとも思ったけれど、捨てた心はどこかに行ってしまって、見つけることができなかった。もっとも、戻ってきたところで、また嫌になってしまうのかもしれないけれど。
僕にとって、僕の心は何だったのだろう、とよく考えた。そんな心でも、僕には必要だったのだろうか。心を失って、こんなにすっぽりと穴が開いたような気持ちになるということは、やはり必要だったということなのだろうか。でも、僕の心のせいで、僕が苦しい気持ちになったことが多かったのも事実なのだ。僕だけでない。僕の周りの人達を苦しめることだってあったのだ。
ただ。僕が、僕の心と向き合うことから逃げさえしなければ、もしかしたら、大丈夫だったのかもしれない。しっかりと僕の心と向き合い、僕の心のことを理解し、何が悪かったのか、何が問題だったのかを考え、答えを探しながら生きていけば、少なくとも僕はこんな空っぽの気持ちのまま生きていくようなことにはならないのではないか。
そう思って僕は、僕の心を探すことにしたのだ。そして、僕の心は発見されたのだ。
発見された僕の心は、とても弱っているようだった。でも、僕はそんな心を取り戻し、自分の中の穴が埋まるのを感じた。やはり僕にとって、僕の心は必要だったのだ。
僕は僕の心を大切に扱い、心は少しずつ回復していった。今度こそは大丈夫だと思った。
けれど。
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