18. そして、未来へ

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ノーマルのプッシュアップより手足を置く位置を近づけ、高く上げた腰を落とす分上体も動かす、なかなかハードな腕立て伏せだ。 「アフタヌーンティーに行くなとは言いませんが、炭水化物は禁止」 「ほとんど食べるものなくなりますけど」 「つい先日はスイーツバイキングで全種類制覇してましたよ」 陽葵が笑顔で告げ口をした、村上は遠慮なくため息を吐く。 「別に高見沢くんもボディビルダーとか目指してるわけじゃないんでいいんだけど。今はまだ若さでごまかしが効くけど、5年後、10年後に後悔しますよ」 ほらしっかり、と背中を叩かれ、尚登はおとなしくヒンズープッシュアップを始める。その滑らかな動きに陽葵は見とれた、自分にはできない運動だと思う。 「陽葵、息は止めない」 言われてはっとした、無意識にやっていると動き出す時に息を止めがちなのだ。そういうとところ見ていて指導してくれるジェニーは本当にその道のプロなのだ。 「私も、ジェニーさんみたく強くなれるかなあ」 思わず呟けば、ジェニーはにこりと微笑んだ。 「なれる。首の絞めるならポイントさえ押さえればできる、ナオを練習台(ダミー)に教えてやる」
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