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いつしか時は流れ、僕は、結婚し、子どもを育て、めっきりおじさんになってしまった。
だけど、おじさんになった今でも、僕は時折、森田君を思い出す。
十五歳で人生を終えた中学生の時のままの森田君の姿を。
そして、森田君とは随分掛け離れてしまった今の自分を見つめ、おじさんになれなかった森田君のことを思った。
窓の外からは秋の虫の音が聞こえてくる。
今年の夏も終わろうとしている。
おしまい
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