森田君の死

1/4
14人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
 高校一年生の夏の終わり。  森田君が亡くなった。  バイクに乗っていて事故にあったそうだ。  母から、そのことを聞かされた時、「え」と僕は言葉を発したきり、次の言葉が出て来なかった。  意味が分からなかったのだ。  亡くなったって、死んだってこと?  もう、この世にいないってこと?  え?あの森田君が?  衝撃だった。  森田君は中学生の時のサッカー部の友達だ。一時、一緒にいたこともあったけど、正直、特に仲が良かった訳でもない。なのに、僕は、どうしてこんなにも衝撃を受けているのだろう。自分で自分の気持ちが分からなかった。  しかし、僕が受けた衝撃は一時のことで、森田君のことは直ぐに僕の日常から遠ざかっていってしまった。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!