極道の推し活、始めました【完】

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あの日のことは忘れろ…っと、仁睦さんに言われていた手前、信頼している友達は良しとしても他人である西園寺殿にこの話をするのは気が乗らない。 「……内緒です。」 しーっ…と人差し指を唇に当てながらそう言って彼を見つめてみれば、目を細めて笑った西園寺殿。 「ほんと、お嬢は可愛いよね。子どもみたい」 「ん?それって褒めてる?貶してる?」 「可愛いって言葉はどんな意味でも褒め言葉」 西園寺殿はロリコンなのだろうか?私みたいなチビの童顔よりもスラッと高身長美女を横に置いている方が絵になると思うのだが。 「子ども…っと見せかけて、身体はセクシーダイナマイトボディ。最強の武器だよね、お嬢のその秘密兵器」 ”秘密兵器”と言って、視線を私の胸元へ送る王子を見て…彼もしっかり男の子だなぁと感じたところでニコニコと愛想笑いを振りまいて推し活の話題に戻らないように場をしのいだ。
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