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「はぁぁぁぁぁぁ⁉」
ついたところは服屋だった。それも明らかなるこのキラキラオーラ。どう見ても高えところだろ。
そしてなぜか何着か試着させられた。最後に、ここからここまで、と例のイケメン様が三十着くらい買っていた。あんな買い方、テレビ以外で見たことないぞ。
そして、なぜか今度は散髪屋に、いや美容室に。
なぜか俺が席に座らされ、カウンセリングという謎いものを受け、なんだか見たことのない切り方をされ、セルフカラーで傷みまくっていたのに、ここでカラーされるとなぜか艶を取り戻した。
「うん。やっぱり銀が似合うな」
イケメンに言われると照れてしまう。
「あ、りがとう?」
「……。」
なんか言ってくれよ‼
そのまま無言で歩きだしたので、ついていく。この人、なんなんだろう。周りの反応から見て、どう見ても偉い人なんだろうけど…。なんでここまで…そうか、商品価値を上げておくためか!
そう一人で納得していたら、いつのまにか次なる目的地についていた。
「へ?」
俺は目を丸くした。大豪邸の前に立っていたのだから。
入り口までびっしりとスーツ姿の男たちが立って、頭を下げている。そして、お疲れ様です!と一斉に叫んだ。どんだけ偉いんだよこの人。てか、ドラマか映画の中かここは?
「どうした?いくぞ?」
「あ、はあ。」
俺はついていくことしかできなかった。
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