サイアクな俺の人生

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そしてひとつの扉の前で止まった。 「ここがお前の部屋だ。」 「…へ?」 またもや間抜けな返事しかできなかった。 ココガオマエノヘヤダ? 脳内変換が追い付いていないが、彼は扉を開けた。 「少し狭いかもしれないが、我慢してくれ」 俺がフリーズしていると、どうした?と声をかけてくれた。 「な、なんで…。」 やっと言えた言葉はこれだった。 「は?お前どこで暮らすつもりだったんだよ。当てもないくせに」 「え、あの、俺って海に沈められるんじゃ…」 すると、彼はふっと、一瞬だけ笑った。 「お前、ここまでしてやったのにまだ殺される気でいたのかよ?」 「え、違うの?」 「ああ。めんどくせえ」 俺の頭にポン、と手を乗せて部屋を出て行ってしまった。 なんだか安心する香りがした。 「あ、ありがとう!」 もう見えない彼に向かって、お礼を言った。どうやら俺は殺されないらしい。  
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