渓谷学院に顔出し。

2/3
前へ
/11ページ
次へ
なんていうか、そう、見た目に合わない感じ。 見た目はクール。切れ長の目に冷たい感じ。きれいなイケメン?なのかな。 でも口調はチャラい。チグハグ。で、一番の違和感が、 「あの、どこか出会ったこと、ありませんか?」 聞いた途端、吉田先輩の目がすうっと細められた。 「やっぱり?もそう思ったんだよね。」 「先輩も・・・、あれですか?」 そうとしか思えない。 「寺島忠三郎。」 「なっ・・・?!」 急に当てられた。こいつは誰だ、松下村塾だとしたら。。。 「当たりってとこかな。じゃあ味方。禁門の変は玄瑞が世話になったね。」 こいつ、やっぱり久坂さんのことを知ってる!?玄瑞呼びってことは・・・。 分かった。しかもこいつ呼びなんて前代未聞。誰もやったことないんじゃないか。 「吉田稔麿・・・、さん・・・・・・・・・・。」 「フッ、気づいたか。まさかね。同じ人がいるとは思ってたけどさ。」 「何故・・・、わかったんですか?」 「そんなの、あ、地元じゃないんだ。理解理解。」 こんな喋り方してたか?謎だ。生前もあんまり関わったことはない。 吉田さんが説明するには、幕末動乱期っていうのが30から40年。で、始まった1854年から149年後から40年の間に生まれた、「幕末の志士」の子孫やらつながりが深い家の子供にいわゆる転生するらしい。っていうのが言い伝えだったという。 他にもそんな人がいっぱいいるらしいってことだけ伝えられた。 久坂さん・・・、いるんだろうか。気になった。少しだけ。ほんとに。 「まっ、こっちじゃ珍しいことじゃない。面倒なだけっでさ。まあ、ここに連絡してみてよ。入学後、なんかいいことあるかもよ。」 そういやこんなひとだったわ、この人。 「俺」がボケてただけだった。。。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加