夢の鍵 おバカな妄想日和

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 外を見ると、ただ平凡に青い空が広がっていた。風が吹くと我にかえる。  そもそも夢の鍵なんてものはなかったのではと。そうだ。そうすれば鍵なんて物を無くしても良い。机の鍵も、夢への鍵も。飛び降りして死ねばそんな鍵など必要ないものと。  だが瞬時に冷静を取り戻す。ここはアパートの二階。落ちたところで死にもしないし人生の夢も壊してしまうと。壊す? 「あっ」  空を見て笑った。近所迷惑など関係なく高らかに笑う。また我にかえる。鍵を無くしたのならば、壊せば良いと。今更冷静にアホくさく感じ笑う。
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