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 私のかよっていた小学校では、ウサギを三羽とニワトリを二羽飼っていた。  月ごとに飼育当番が決まっていて、私のグループはウサギを任されていた。  ある日、ウサギ小屋の掃除をしていると、何か白いものが埋まっているのを見つけた。  掘り出してみると、それは小さな白い骨だった。給食で出た鶏の手羽元の骨にしては小さすぎる。  私は見つけた骨とウサギの足を見比べてみた。ウサギの骨を見たことはないけど、これがそうなのかもしれない。  私は他の飼育当番の子たちにきいてみた。 「これ、ウサギの骨かな?」  一人は「さぁ?」とホウキで掃きながら素っ気なく返した。  一人は興奮した様子で「絶対そうだよ!」と食い入るように、骨を見つめた。 「ウサギ同士で共食いしたんだ! だから、一匹いなくなったんだ!」  きいてもいない考察まで語る。だけど実際、三羽いたウサギは二羽に減っていた。  すると、最後の一人が笑って言った。 「それはないよ。僕達は毎日エサをあげているじゃないか」  だけど、私はとっくに発見していた。彼らが嘘をついている事実を。  それは、  …… …… ……。  …… …… ……。  …… …… ……。
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