詩「逃亡中」

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ぼくはずっと逃げている なにかからずっと それは目に見えないなにか 音も聞こえないし 匂いだってない 空気のように触ることもできず 血が通っているとは到底思えない 逃げておけばよかったと いつか思う日が来るのだろうか それをぼくは後になんと呼ぶのだろう 天災か それとも人災か 今でもできることはたくさんあるはず  なのに 現に目の前に見えているし 音は常に聞こえてくる 匂いだって知っているはずなのに それでも目を逸らして 人ごみの中に紛れて ぼくは今もずっと逃げ続けている それはその先に人が列をなして なにかの順番を待っているようなもの 先頭になにがあるのかなんて きっと誰も知らないのに ぼくもきっと何食わぬ顔で 家族ともども並ぶ気がしてならない いまかもしれない それは 天災か それとも人災か それは
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