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笑ってそう言ってくれた透哉さんに、私も微笑み返す。
「ありがとうございます。もっと頑張ります! やっぱり、周りの人に守ってもらってばかりじゃだめだなと思いました。これからは、私が守ってあげられるようになりたい」
今回は散々なことばかりだったけれど、こうして透哉さんと付き合えたし、同僚のみんなも信じてくれたし、久保田さんは前よりもっと信頼できるようになったし、悪いことばかりじゃなかったとは思う。
いろんな人に支えられていると、実感できた。
「これからはもっともっと強くなりたいです! やっぱり久保田さんぐらいじゃないと」
「久保田さん? ああ、あの子は確かに強いよなあ。俺、最近思ったんだよね。ほら、昔は女は怖い生き物だって怯えてたわけだけど」
「あは、怯えてた」
「伊織は違うなあって思って好きになったけどさ。久保田さんもいい子だなあって痛感したよ。いつも伊織の味方だったし、上手くアシストしてくれるしさ。俺もまだまだ視野が狭いなって」
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