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おっぱいもみたい(泣)
「あの夕日が落ちたらわたしたちお別れね」
人魚のスピラは砂浜に座り、僕の肩に頭を乗せて言った。金色長い髪が海風に煽られぼくの頬をなでる。観たくない認めたくない現実に2人は何も出来ずにいた。
暁のサンセットがぼくとスピラの目と心を支配した。
「本当に本当に、きみは海に潜ったらこの地上に戻ってこれないのかい?」
スピラは寂しそうにゆっくり俯いた。
「この7月15日から8月末の日没の人間界の経験。これは人魚が成人になる儀式。4人のお姉様も同じように海底城に戻られ立派な人魚姫になられた。それ以降乃自らの人間への接見は禁止」
「まだ君は15才だろう‥」
「人魚界では15才過ぎれば成人とみなされるの」
夕日が水平線にかかる。ぼくは片目からスーッと一筋の涙を流す。
スピラの胸がずっと右腕に当たっているからだ。
ぼくはこのスピラの巨乳なおっぱいを一度も揉むことも出来ずにお別れなのだろうか。
そう思うと涙が止まらなくなった。
スピラも泣いている、おそらくぼくと同じ気持ちなのだろう。
大好きなマサシに一度も揉まれる事は無く、海に帰るなんて、おっぱいの無駄遣いだと。
だがどうだ?15歳のおっぱいは揉めないぞ、ぼくは21歳だ少女淫行罪だ!しかしスピラは成人だともいった。さらに有償でないなら良いのか?ならば。
ぼくは右手をスピラの背中にまわし、背中で結んであるビキニトップスの紐を引こうとした瞬間。
「あ!」
ぼくはスピラの声に身体がびくつき固まった。
や、やはりばれたか!
「マサシ、、ちょっと怖いけど。裏技があるかも」
「裏技?」
コマンド入力か?
「海の底、渦潮海流の魔女様がいるの。彼女はあらゆる魔法に精通していて、もしかしたら何か方法を知っているかも」
「それならば、すぐに会おう。もう日も暮れる」
スピラはでもと不安そうに水平線を見る。
「魔女様は願いと引き換えに大切なものを一つ奪うと言われているの‥もしわたしが人間になれてもマサシの命と引き換えなんて言われたら。あと魔女様の行動は誰にもわからないの」
その時ぼくらの目の前に小さな棒のような物が、海からスーッと現れた。やがて波しぶきと共に棒の下の黒い鯨のような本体が現れる。
潜水艦⁈棒のような物は潜望鏡?
「ま、魔女様が現れなさりました!!」
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