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🌕️よん
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羽が疲れて、大空を飛べない時は夜羽ちゃんが好きだった学校や公園を夜羽ちゃんが教えてくれた題名は知らないあの歌を歌いながら散歩した。
そして、何か大切なこと。忘れているような気がした……。
題名は知らないあの歌。
もうここにはいないけど、夜羽ちゃん。
あと1つは、自分の名前……。
ボクはカラスだ。
でも、カラスのボクにもちゃんと名前がある。
ボクの名前は、ボクと夜羽ちゃんしか知らない。
夜羽ちゃんが自分の好きだった漢字2文字を組み合わせてボクにつけてくれた名前だ。
そして、やっとボクは自分の答えに辿り着く。
“和夜”
ボクの名前。
でも、誰もそうやってボクを呼んでくれる人はいない。
“なぜなくの”
ボクの大好きな歌。
でも、もう誰も題名は知らないあの歌を歌って、訊ねてくれる人はいない。
だから、ボクは今日もなくんだ。
夜羽ちゃん以外の人で、ボクを“和夜”と呼んでくれる人を探すために。
夜羽ちゃん以外の人で、題名は知らないあの歌を歌ってくれる人を探すために。
そして、その人を見付けたら大声で言うんだ。
『ヨウチャン ボクハ ゲンキデ ダイジョウブダヨ!』
大空の何処かにいる夜羽ちゃんに伝えるんだ。
- END -
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