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 僕の店はテナントビルの二階にあった。  そのバックヤードにある貸倉庫が更衣室を兼ねている。  手早く着替えて、僕はそのままさっさと退出するつもりだった。    パイプ椅子の鞄を取り上げようとしたとき、尻ポケットのスマホがバイブした。  取り出すと、光った画面にメッセージアプリの通知が出ている。 (メッセージ?)  二通あって、一通は友人のまこっちゃんこと、飯田誠の来週末の誘いで、もう一通が誰か分からない。  まだ登録していない相手からだった。  アプリ名は「KI」とある。  知らない名前だ。  不審に思いながらトーク画面を開けてみると、こう書かれていた。
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