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隠れ痣
同じ特殊な形の「痣」がある者同士は
前世でかなり親密な関係だったらしい。
そんな噂話がここ最近流行り出した。
そもそも「痣」自体所有している者は、統計的に少ないらしく、しかも特殊な形でそれ同士が出会える可能性となると、宝くじ当てるより遥かに難しいのだ。
その痣は「仲間のしるし」と呼ばれている。
多分、何処かのアニメから拝借した呼び名だろう。
今では、SNS上に各自の「痣」の写真をアップする者が増えてきた。
実は私にも特殊な形の「痣」がある。
それは太股の内側にある為、見せようとしないと見せれない。所謂「隠れ痣」と呼ばれるモノだ。
なので、親と、親友と、歴代の彼氏しか知らないが、皆がその痣を見て「うさぎ」だと言う。
確かに、うさぎが立って横を向いている様な形だ。
多分、こう言うのが「特殊な形」なのだろうが、あたしは別に「仲間」を探す気はなかった。
確かに、夢のある話しだとは思う。
でも、出会えたからとてどうなるのだろうか。
そこから発展した恋愛ストーリーや、友情エピソード等はまだ聞いた事がない。
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