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昔々、と言ってもそれぞれの感覚ではあるが、とにかく昔であることに変わりはない。さて、この一文を読んで口説い小説、厳密には小説と呼ぶにすら値すらしないかもしれない、とにかく面倒な空想事だな、と思ったあなたに一つ話をしよう。
あるところに、増税を志した騎士がいた。棋士でもいいかもしれない。が、ここでは騎士としておく。その騎士は、とにかく増税をしたかった。実際、惜しいところまでは行ったみたいだ。
しかし、三臨北条祭事調査会が、彼の邪魔を幇助した。彼の増税をどうこうしよう、いや、どこうとしようとさせた政治家が、「増税なき経済再建」を掲げたのである。騎士にとっては、増税なき、どころか増税泣き、だ。
しかも、「流そうね」が口癖の総理大臣が騎士の増税政策に対し、「長そうね」と言ったため、騎士の政策は日の出も日の目も見ることなく、切られた。彼は「後はお前に託す」と後輩に言って、政界を去った。正解も不正解もわからないままに。
この話はもうここで終わりだが、君も読んで、意味がわからなかっただろう。ここで、敢えてただ一つだけ言っておこう。彼は、
「増税を図った騎士だ」
ということだ。
君はいくつ、変な掛けに気がついたかな?賭けでもしようか、「レイズ」ではないけれど。
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