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センターわけでボリュームを抑えたい
申し訳ないが不可能である。
前項ですくことに関して散々お伝えした。
それに加えて日本人の骨格が大いに影響する。
日本人の頭蓋骨は比較的ハチが張っている。自分の手をくの字型にして欲しい。それを指先で合わせた四角い形が我々日本人の頭蓋骨だ。もちろん大袈裟に言っている。そこはご理解いただきたい。
くの角の部分が随分と出っ張っているはずだ。そこが頭のハチの部分にあたる。その形の上に髪の毛が乗るのだ。
トップは潰れハチが出る。まぁしょうがない。
センターで分け目をつける。
そもそも分け目というのは地肌が露出している。ということは、そこには髪の毛がない。よってボリュームが出るはずないのだ。
ただでさえトップにボリュームが出ない骨格をしているのに、さらに地肌を露出してボリュームを0までしている。それなのに、ハチの部分は勝手にボリュームが出る。それはベースがそうなっているから仕方がない。それなのにそこをすいてくれという。
だからそれはできないことなのだ。
ハチの部分のボリュームを抑えるには、頭蓋骨を削ってベースを変える以外に方法がない。それは美容室では叶えられない。
もちろん例外の人も存在する。そういった人に憧れてやりたいと思う気持ちは十分理解しているつもりだ。でも骨格が違う以上できない。
例えばハチの部分をすいたとしよう。一時的には減るかもしれないが、短くした毛が時限爆弾のように未来に忍び寄る。伸びてきたが最後、もこーっとなる。さらにそれがに気になってすこうとしても、既にバランスがおかしくなっていてすけない。
「ここのふわふわするのをすいて欲しい」
大いにわかるオーダーだが、過去にすいた毛が悪さをしているだけで、決して量が増えているわけではない。毛先が軽くなって重さがないからこそ、伸びてきだ短い毛に容易に押し上げられ、より一層ふわふわする。
「どうしたらいいんですか?」
もちろん回答はこうだ!
諦めてください。
解決策とすると、センターではなくほんの少しだけ左右のどちらかにずらして、トップにボリュームを出すようにする。それだけでハチの張り具合いは大幅に改善される。
ハチのふわふわは変えられないが、トップに高さが出ることで、目の錯覚ではあるがハチがなくなったように感じられる。
日本人はトップを潰せば潰すほど、ハチが張ることは覚えておいて欲しい。
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