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ぎっく〜ん!
"玉の輿狙い"ーーその通り過ぎて言葉が出ない。背中に冷たい汗がにじんできた。
「今まで告白した男、みんな家が金持ちだったんでしょ。そんなの、OKする人いると思う?」
ま、まさか、わたしみたいなのが噂の対象になるなんて。
告白だって、夏休み冬休みの前や体育祭文化祭のイベント後とかの告白ラッシュに紛れて、目立たず行ってきたつもりだし。
相手もイケメンで人気がある人は競争率も高いし、きっと将来浮気しそうだし(偏見)で、避けてきた。
それでもやっぱり……五人も告白してれば噂も立つのか……。
「僕が言うのもなんだけど……つきあうなら、本当に好きな相手にした方がいいと思うんだよね」
「わたし、山崎くんのこと好きになる自信あります」
山崎くんをまっすぐ見つめながら答えた。
四角い顔にキリリとした太めの眉。柔道の道着がよく似合うがっしり体型。
蓉子ちゃんは「同い年とは思えない、スーツ着たら先生で通るよ」なんて失礼なこと言ってたけど、落ち着いた物腰だからだよ。大人っぽいの。
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