STEP6

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類友というやつ? 田中くんと一緒にいると騒がれるのだろうな。その証拠に志村くんが蓉子ちゃんに右手を差し出すと周囲がザワザワしている。 「わたし、変な敵を増やしたくないから、あなたたちとは『よろしく』したくないんだ〜。ごめんね」 あ、蓉子ちゃんも徹底してる。目を細めて微笑んではいるけど、志村くんの差し出した手を握り返さなかった。 ていうか、モテる人ってさ、自分が拒否されるとか思わないのかな。握手求めるなんて、現実じゃ確実に浮く行為を平気で出来るんだもん。 「わぁ〜、悲しい。大井くんやアンジーくんとは仲良いのにさ。ま、わかるけどね。計と仲良くすると女子の当たり強くなるみたいだからね」 そう言いながらも志村くんはたいして残念がってはいないみたい。 「俺のせいにするなよ。おまえだって、その態度で方々に敵増やしてるくせに」 「えっ? そんなことないよ。だって俺、モテたいし。女子にはみんなに優しくしてる」 「やだ〜、マジで言ってる? 志村くん、バカなんだ?」 「うわ、蓉子ちゃん、キッツ……」 「馴れ馴れしく呼ばないでくれる?」
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