STEP6

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「これ、明里が作ったの?」 「う、うん」 「いいな〜」 「は?」 「今度、俺にも作ってきてよ」 「ええっ⁈」 何言ってるの?と困惑していると、隣にいた志村くんが 「なんだ、本当に付き合ってるのかじつは疑ってたけど、いい感じじゃん。計って好きな子にはそんな感じなんだ? 面白っ♪」 なんて言ってきたので、ハッと我にかえる。 う、わ、いつの間にか田中くんと顔が近くなってた。あわてて離れる。 「わたしは、まだ、疑ってるから」と蓉子ちゃん。 えっ? どういう意味? フリだって説明してるのに。 「明里に危害が及んだり、傷つけたりしたら、許さないから」 蓉子ちゃんはかつてなく敵意のこもった目で田中くんを見ると、そう付け加えた。 そんなふうに言ってくれるのは嬉しいけど、田中くんは気に障ったんじゃないだろうか。そう思って彼を見ると驚いてはいたけど、怒っているようには見えなかった。 「わかった、気をつけるよ」と答えただけで。 「蓉子ちゃん、明里ちゃんのこと大好きなんだな〜」 「“ちゃん”呼びしないでって言ってんじゃん」 志村くんの茶化しに蓉子ちゃんが怒っているのをよそに 「ほら、明里」
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