15人が本棚に入れています
本棚に追加
STEP7
田中くんの彼女(偽)になって初日は彼が周囲にアピールするためか派手に接触(?)してきたけれども、あれから三日。
何もない。
あ、会えば笑顔で挨拶はするけど、それだけだ。初日に昼ごはん一緒に食べたから、これから毎日一緒するのかな、それはちょっと嫌だなぁと思っていたら、その日送られてきたLINEにあっさりと「基本、別に食べるってことでいいよね。付き合ってるからって毎日会う必要もないだろうし」と書かれていた。
「うん。そうだよね」と返してホッとしつつ、お弁当作ってくれと言ってたのも社交辞令なのかなと考える。
田中くんはあの日、たまたまパンだったのか。それとも毎日あんな感じだとしたら、お肉ガッツリ食べたいこともあるんじゃなかな。いやいや、お母さんがお弁当用意してくれてるでしょ。ほかの子だって、普段はお弁当だけど都合で買ってきたもの食べること普通にある。
なんてことを考えたのも一日だけだった。なぜなら、わたしはそんなこと(?)にかかずらわっている暇はなかったから。
気づけばもう一つの懸念材料、期末テストまであと四日。
最初のコメントを投稿しよう!