STEP7

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STEP7

田中くんの彼女(偽)になって初日は彼が周囲にアピールするためか派手に接触(?)してきたけれども、あれから三日。 何もない。 あ、会えば笑顔で挨拶はするけど、それだけだ。初日に昼ごはん一緒に食べたから、これから毎日一緒するのかな、それはちょっと嫌だなぁと思っていたら、その日送られてきたLINEにあっさりと「基本、別に食べるってことでいいよね。付き合ってるからって毎日会う必要もないだろうし」と書かれていた。 「うん。そうだよね」と返してホッとしつつ、お弁当作ってくれと言ってたのも社交辞令なのかなと考える。 田中くんはあの日、たまたまパンだったのか。それとも毎日あんな感じだとしたら、お肉ガッツリ食べたいこともあるんじゃなかな。いやいや、お母さんがお弁当用意してくれてるでしょ。ほかの子だって、普段はお弁当だけど都合で買ってきたもの食べること普通にある。 なんてことを考えたのも一日だけだった。なぜなら、わたしはそんなこと(?)にかかずらわっている暇はなかったから。 気づけばもう一つの懸念材料、期末テストまであと四日。
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