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『よ、良ければ友達に!なってくださいっ』
しばらく悩んだ末にもう言っちゃえ、と思い切って言った。でもなんかちょっと恥ずかしくなって茅原くんの顔が見れなくて自分の足元に視線を向ける。
ああ直球すぎたかな?なんか恥ずかしい。
なんて数秒もすれば言ったことを少し後悔してしまう。今僕絶対顔赤い。
「えっ?」
ほら、茅原くんびっくりしてる。
ダメだと思って俯いたまま身構えていると、頭上からくすくすと笑う声が聞こえた。
『茅原くん?』
不思議に思い顔をあげれば、いつの間にかさっきより近い所まで来た茅原くんは何故か肩を震わせて笑っていた。
「ごめんごめん。…だって、そんな素直に言う子初めてで」
『え!?』
や、やっぱ変だったか!?
「もちろんいいよ。というか言われなくてもそのつもりだったし」
『!いいの!?』
嬉しくてまたもや浮ついた声が出る。
「うん。僕も上条くんと友達になりたいな」
『…友達!んふふ、ならこれから友達だね!嬉しいなぁ…えへ、じゃあ僕の事は麗羅でいいよ!』
友達第1号だー!と嬉しい気持ちのまま話せば、何故か固まる茅原くん。
『おーい?』
「…あ、ごめんね惚けてた。わかった、麗羅って呼ばせてもらうね。僕の事も優李でいいよ」
『うん!優李!』
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