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『鬼ごっこか…いつぶりだろう』
「確かにこの歳じゃ中々やりませんよね」
だよね。だからまさか学校行事でやるって聞いた時は驚いた。
「なんでも伝統みたいです」
『伝統?』
「はい!流石に毎年じゃ生徒もつまんないだろうって事で、3年に一度だけ行うと聞きました」
『へえ…いいね。楽しそう』
ちゃんと配慮してくれてるんだ。だとしたら来年は何するんだろう。今からでも楽しみ。
「そこでいくつか注意事項があります」
注意事項?一体なんだろう、と首を傾げる。
「まず一つ、制裁は絶対しない。もし目撃、遭遇した場合は早急に風紀へ報告」
制裁。人気のある生徒と深く関わりすぎてしまうとその生徒の親衛隊に目をつけられてしまい、酷い場合は暴行等をされることらしい。
「基本僕たちの親衛隊はそういう行動に走る隊員は居ないと思うけど、可能性は0じゃないので」
『僕からもお願いします。どんなことがあっても、制裁だけは絶対にしないで欲しいです』
「もちろんです!」
「僕たち上条様大好きですから!嫌な思いをされることは絶対しません!」
あまりに皆が優しくて、ああ幸せだなって思う。まだ1ヶ月ちょっとの付き合いなのにこんなに思ってくれるなんて。
「では新歓!頑張りましょう!!」
その後、いくつか注意事項を霧矢くんから聞いて解散した。
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