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今更だけど、僕には親衛隊がいる。入学式から二週間ほど経った頃に、後輩から親衛隊を作ってもいいかという相談を受けた。
『親衛隊…ですか?』
「はい!どうでしょうか?」
瞳をキラキラと輝かせながら聞いてくる彼は霧矢千棘くん。現在僕の親衛隊隊長をやってくれている子だ。
『えっと…僕、親衛隊のことをまだよくわかってなくて』
素直にそう言うと霧矢くんは丁寧に説明してくれた。それから悩んだ末に、お願いしますと告げる。
「!ありがとうございます!!」
親衛隊を作ってもらう僕よりも嬉しそうに笑う霧矢くんが可愛くて、ついくすりと笑ってしまう。
「あ、先輩!僕後輩なんで、敬語じゃなくて大丈夫ですよ」
『うん。わかった。霧矢くんも敬語じゃなくていいよ?』
僕そういうの気にしないしと言えば、霧矢くんは慌てた様子で大丈夫です!と返してきた。
「すっごく嬉しいんですけど、流石に他の隊員に殺されそうなんで」
『え、殺され…?』
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