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『…どこだろう』
新入生歓迎会まであと1ヶ月。かなり規模が大きいということもあり少し遅めらしい。
その間に僕は、中間テストに向けて今のうちに勉強をしとこうと放課後図書室に通う日が続いている。
『あ、あった』
いくつか本を手に席に向かう。窓際の席のその隣、僕の最近の定位置だ。と言っても一昨日からだけど。
席につきふと、視界の端に黒髪が映る。少し視線を動かせば僕の斜向かいの席でうつ伏せになって寝ている生徒が一人。
今日もいる。
僕がここに通い始めた時には既に居た生徒。顔は見たことない。ずっと寝てるから。
でもなんだろう、なんとなくイケメンなんだろうなとはわかる。雰囲気がそう言ってる。
窓から差し込む陽の光を浴び、すやすやと眠る姿にはどこか目を惹かれるものがあった。
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