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ドアを開けたのは、ハヤテだった。
ハヤテはびっくりした顔をしてたけど、泣いていなかった。
泣いてるのは、わたしだった。
ハヤテの顔を見たら、なみだと鼻水が、どんどん出た。
わたしは、むかしみたいに、わあわあ泣いた。
ユキトもドアのところにやってきて、わたしの名前を何度も呼んで髪をなでるので、わたしはよけいに、赤ちゃんみたいに泣いた。
ちがう、ハヤテが泣きそうだったから、と言いたかったけど、なみだで言えなかった。
「ママ」
と、わたしは言った。
そのかわりに。
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