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海が打った最後のコルク玉は見事命中し、白いクマのぬいぐるみが景品棚から落ちた。
やった……!
「よっしゃー」
海が両手で大きくガッツポーズする。
「おめでとう、兄ちゃん。はい、景品」
「ありがとうございます。ほら、純夏」
屋台のおじさんから受け取ったぬいぐるみを、海が私に渡してくれる。
「ありがとう、海」
欲しかったクマのぬいぐるみをもらえたこともだけど、私のために海がこんなにも一生懸命になってくれたことが何よりも嬉しい。
「あっ、そうだ。海、お金……」
「ああ。たこ焼き奢ってくれたら良いよ」
「分かった。今から買ってくる」
言われた通りに早速たこ焼きの屋台へと向かって、私が駆け出したとき。
ぐいっと腕を後ろから掴まれた。
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