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コンコンと執事長が私の部屋のドアをノックした。
「はい」
「セレア様、殿下がお越しです」
「体調不良と断っておいて」
「・・・・よろしいのですか?」
「ええ」
執事長は幼い頃からこの屋敷に勤めていて、私を実の娘のように可愛がってくれている。
執事長に面会を断る様命じて、暫くが経った頃。
庭の方から何やら揉めている様な声が聞こえた。
私はゆっくりと椅子から立ち上がり、バルコニーへ出た。
「困ります、殿下!セレア様は床に伏せっておられます!」
「そのような嘘はつかなくてよい!セレアに一目合わせてくれ!」
執事数人でなんとかノア様を抑えている状況だった。
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