二章

2/5
前へ
/40ページ
次へ
コンコンと執事長が私の部屋のドアをノックした。 「はい」 「セレア様、殿下がお越しです」 「体調不良と断っておいて」 「・・・・よろしいのですか?」 「ええ」 執事長は幼い頃からこの屋敷に勤めていて、私を実の娘のように可愛がってくれている。 執事長に面会を断る様命じて、暫くが経った頃。 庭の方から何やら揉めている様な声が聞こえた。 私はゆっくりと椅子から立ち上がり、バルコニーへ出た。 「困ります、殿下!セレア様は床に伏せっておられます!」 「そのような嘘はつかなくてよい!セレアに一目合わせてくれ!」 執事数人でなんとかノア様を抑えている状況だった。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

118人が本棚に入れています
本棚に追加