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皆さん、こんにちは!
え、そちらは夜ですか?こんばんは~。
朝の方には、おはようございます。
本日は、『夏を終わらせて』作品ページにお越しいただき誠にありがとうございます。ようやく、朝晩に吹く風には涼しさも感じられ、夏も終わりな雰囲気が漂ってまいりましたが、皆さん、今年の夏はいかがでしたでしょうか。八月は全部、まるっと、ひたすら真夏日だったそうですね。まぁもうね、控えめに言っても、クッソ暑!控えなければ、クソクソクソクソクッソクソクソ・・・!やっぱり控えます、キリがないですね。
ぎらんぎらんに照り付ける太陽に誰もが苦しめられたこの夏でしたが、はいやってきましたこちら雲の上。天界に住む人々も暑すぎる夏にすっかりうんざりしています。これは対処が必要だと緊急会談が行われた結果、今停車した一台の雲タクシーから、季節係のハルカミさん、アキカミさん、フユカミさん、三人がそろって降り立ちました。進んでナツカミさんちのインターホンを鳴らします。
「ナツカミちゃん、こんにちは」
ハルカミさん、タンポポや菜の花、スミレ、チューリップ、梅桃桜と彩豊かに春の花々が描かれたワンピースがとってもお似合いですね。
「お茶しない?」
お隣からアキカミさんが秋の虫の音を思わせる澄んだ声で呼びかけます。
「オレ仕事中、忙しい」
おうちのドアも開かずナツカミさんはつれないお返事ですねえ。想定内だった様子のアキカミさん、早速用意の品を取り出しました。
「レモネード、冷えてるわよ。見てほら、ナツカミのトレードマーク、イナズマ型保冷ボトル。特注したんだから」
「マジで?」
成功です。ナツカミさんが勢いよく飛び出してきました。レモンイエローのジグザグを描くボトルをほれぼれ眺め、中身を飲み干します。
「すっげー、かっけー!うっま!」
「ターゲット補足」
低い呟きを合図に、ハルカミさんとアキカミさんが左右に分かれ、右肩にバズーカ砲を構えたフユカミさんが姿を現しました。
「照準よし。ってー!」
バホン。野太い轟音とともに、きらきら六角形に光り輝いた、特大雪の結晶が放たれます。ナツカミさんの後ろ頭が、右手が、ボトルを離さない左手が、右足左足も六方向に伸びた結晶の枝にぴたりとはりつけにされてしまいました。
「聖なるロック、完了」
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