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翌朝
「おはよー!」
美羽は、何事も無かったように、リビングに入り、両親と朝食を囲む。
両親は、泣きそうになりながら、美羽の体調を気遣う。
「なに?2人とも気味悪いなぁ」
「どこも具合い悪い所無いんやな?」
「大丈夫やけど?」
両親はそうかと言って、いつもの様に何気ない会話をしながら朝食をとった。
美羽の父親は、美羽を学校に送ってから、自宅に戻ると清孝と側近の宮部がいた。
テーブル向かいに、背筋を伸ばし座っている清孝は、両親の目をまっすぐ見つめる。
「改めて、ほんまに、うちのバカ息子が申し訳ない事をしました。本人は覚えていないとは言え、許される事ではないと心から思っています」
美羽の母親は、身体を震わせ涙を浮かべながら、俯く。
父親は、清孝に怒りをぶつける。
「当たり前や!!それに、美羽が鬼みたいになって、、、宮司の肉を、、、」
母親は、急に記憶が蘇る。胃の腑から熱いものが込み上げて、堪えれなくなりその場で吐瀉した。
父親もその場に泣き崩れ落ちる。
清孝はやはりと、宮部に顔を向ける。宮部は、こくりと頷き、2人の首に鉄拳した。
宮部は、気を失った2人を抱きかかえて寝室に連れていき、ベッドに移す。
清孝は、二人に向かい、特殊な祝詞を唱える。
今後一切、娘に起きた事を忘れるというものだ。
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