未来への光

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『今は藤本になったんだよな。良かった!元気そうで』柳田はまだ薄っすら目に涙を溜めている。 『はい。榊君のいる病院で手術してから体調も落ち着いてます。』 『そうか〜うん。本当に良かった』柳田は花音の手を握り良かった良かったと頷く。 『先生、触りすぎだから』廉は花音の手をそっと柳田から離す。 『何だよお前。あっ!もしかしてあれか? 一緒になるから俺に挨拶してくれとか!それでかっ!』そうだろ!と柳田は勢いづいて話す。 『違う!違う!何でそう突っ走るんだよ。花音の元気な姿を見せたいから連れてきたの!』廉は慌てて柳田の側に行き、まだ何も言ってないから余計な事するな。と耳打ちする。 柳田は『頑張れよ』と廉の背中を叩き、高らかに笑う。 花音は改めて柳田に昔何も言えずに学校を去った事、心配をかけた事を告げる。 学校はすごく楽しかった事も。 『良かったよ。短い間だったけど藤本にはいい思い出として残っただけで先生は嬉しい!』柳田は花音の肩を優しく叩く。 次は和希も一緒に来ます。と柳田に告げ廉達は学校を後にした。
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