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身近な仕事。
緑川 花音。
私のお父さんは、今お休み中なのでお母さんが働いています。
朝は9時からスーパーのレジで働いています。
レジ打ちは意外と得意で、毎日来てくれるお客様とする世間話が楽しいそうです。
あと、朝一に商品が棚に綺麗に並んでいるのを見るのも楽しいそうです。
仕事の辛いところは、立ち通しなので足がパンパンになるそうです。
たまに、失敗したりもするけど、その時は、私の笑顔で元気になるそうなのでお母さんの前では沢山笑顔でいようと思います。
『紫悠!ちょっといいか?』
担任の柳田が廉を呼び止める。
『何ですか先生、今からサッカーなんだけど』
『うん。すまんな。』
ちょっとお願いがあってな。と言いづらそうにした柳田の頼まれ事で、廉はサッカー終わり花音の家に向かっている。
『いや〜先生、忘れてたわけじゃないんだよ。ついウッカリしてたんだわ。』と言い訳ではないが、運動会をするにあたり健康診断調査表なるものを既にクラス全員分提出済みで、途中転校生してきた花音の分をすっかり先延ばしにしていたらしい。
つまり、忘れてたんだろうがよ。
サッカーに向かう廉を引き留め、すまん。と平謝り『お前、緑川と仲良いよな?頼む』とプリントを渡す。
期限はとっくに過ぎており保険医から散々注意されたすぐ後に、運悪く廉が通りがかり捕まってしまったという訳だ。
たぶん、この辺りだよな。
旭コーポ。
そんなに大きくはない街だ。
なんとなく場所は分かっていた。
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