君に紡ぐ物語

あったかい気持ち

紫悠君

たくさん心配かけてごめんなさい。
榊君と一緒に探してくれた事をお母さんから聞きました。
私が自分勝手にした行動でたくさんの人に心配かけて本当に反省しています。
紫悠君、怒ってますか？
ごめんなさい。

今は、病院のご飯も食べれるようになって、先生にも退院できそうだと言われました。

早く、学校に行きたいです。
橘さんにももう一度謝りたいと思ってます。　

本当に、ありがとう。

緑川　花音

花音の手紙を便箋に入れる。
花音の優しい言葉に心が温まる。
元気そうで良かった。　

廉は花音の手紙をカバンに入れ放課後のサッカーに向かう。
すでに校庭では和希達チームメイトが基礎練を始めていた。
廉はふっー。と息を吐くと、久しぶりに晴れやかな気持ちで走り出した。