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召喚魔法
「神の力をもって、絆を結ぶ。
彷徨える哀れな魂に、新たなる生を授けん。
――いでよ、遥かなる世の魂よ!」
とある世界の、とある神殿、その大広間。
両手を広げる女神の前には、大理石に描かれた魔法陣。そこから細かい光と風が立ちのぼる。きらきらと、精霊たちの声がささやく。女神の白いシルクのローブが揺らめき、光は木漏れ日のようにあたりの壁に反射する。
やがて光は強さを増し眩いほどになり、魔法陣を隠すほどになり……一瞬、光が空間を白く染め上げた。
そして――神殿は、平静を取り戻す。
魔法陣があった場所には、人の子がいた。驚いた顔であたりを見回し、目の前の女神に気づく。その美貌に目を奪われているようだった。
女神はその子に婉然と微笑んだ。
「久しぶりに召喚魔法を使ったけど、さっすが私。成功したようね。やっぱやればできるのよ」
自画自賛する女神。人の子は目をぱちくりさせた。
微妙な空気が流れる中、女神はこほん、と咳払いを一つした。
「ようこそ、遠き星の人の子よ。
――さあ、あなたの名前は?」
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