旧ロマネル王国

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そして、翌日、、、 皇帝陛下の号令で下臣たちが宮殿に集められていた。 其処で陛下の側近から、今回の件の終息で活躍した面々に褒美を与えていた。 其処でも破格な褒美は、「ボルドン伯爵に、侯爵の位を授ける、」 、、と言われた本人が驚いていました!! ボルドン伯爵から侯爵(辺境伯)になって、与えられた領地は、何というか? 動乱を治めた北東地区でありました。 騎士団の兵士たちには、名だたる職人が作った剣と金貨を与えられたのである。 ボルドン侯爵は、宮殿から私邸に急いで戻って行く、、、 侯爵の位を授けられたことを夫人に伝えていた。 「わたくしは、行きませんよ、あんな辺境な所なんて、、」 、、と言ったのは、お嬢様のソファリアでした。 「わたくしは、旦那様に何処までも着いて行きますよ、」 「そうか、、すまんな、エリスラット、、」 大都にあるボルドン邸は、お嬢様のソファリアが守っていくことになった。 その夜にミルプランタのことを夫人に話して聞かせる。 「えぇ、ほんとうですか?ミルプランタが王女様って、、」 「あぁ、ロマネル王国の孫と言うことは、以前から知ってたけど、、」 それから、ボルドン侯爵と奥様は、使用人と一緒に荷物などの準備で大急がしでありました。 ボルドン侯爵の騎士団は、希望者だけを連れて行くことにしましたが、ほとんどの者が行くようである。 それから、騎士団を引き連れてボルドン侯爵は、北東地区に到着していた。 先ずは、ミルセンキ軍のカラント将軍に会い、ミルプランタ王女様から預かっていた書状を見せている。 其処には、最初の命令として、ミルセンキ軍を解体して国境警備隊に編成すること、、、 国境警備隊の指揮官をカラント将軍に任せること、、、 国境付近に侵入してくる隣国の軍や賊から、民たちを守ること、、、 それが、ミルプランタ王女様の最初の命令でありました。 早速、カラント将軍は、ミルセンキ軍の兵士たちに王女様からの書状を見せていた。 王女様の命令と有れば、誰一人不平不満を言う者は居なかった。 ボルドン侯爵は、小城を領主邸にして住むことにしました。 王女様の部屋は、そのままにして、ボルドン侯爵の部屋は、高価な装飾品を金に替えて領内の者たちに分け与える。 大都の私邸から持って来た家具類を使用することにしました。 ミルプランタ王女様として、民たちに出来る事を考えています。 先ずは、民たちの暮らしを豊かにすること、、今は小麦と綿栽培で生計を立てている。 北東地区の特産品を製造しなければならない、、其処で思い付いた物は、、、 香りの強い草花を育てる。その花葉から抽出したエキスを蝋に混ぜる。 そうです、現代のアロマキャンドルを作るつもりでした。商品名『アロウドル』 其れに、大都から庭師リコルを呼んで来る、白バラの接木を持って来させていた。 この北東地区に来なければ、手に入らない『白バラ』を生産することです。 行く行くは、いろいろな薔薇を育てて薔薇園を作ることがミルプランタの夢でした。
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