ミルサイユ王国

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キキヨウ総督閣下が手土産として持って来てる、片刃刀と染めた着物でありました。 ミルプランタ女王様は、片刃刀を手に取り眺めて、、コレも日本刀に似てる!! 染め物の着物を羽織ってみると、、「えっ!ご存じですか?女王様、、」 「そうですね、たぶん羽織るものかと思いまして、生地は綿でしょうか?」 「はい、我が国では、木綿が主流でして、、」 「それでしたら、我が国の絹(シルク)の生地を持って行ってください、総督閣下、」 「絹って、、どういう物でしょうか?女王様、、」 ミルプランタ女王様は、侍女にシルクの生地を持って来させると、、、 「へぇ、こういう物ですか、すべすべしてますね、女王様、、」 キキヨウ総督閣下は、シルクが気に入ったようで頬に当てていました。 キキヨウ総督の話によると、冬季が長く夏季が短いと言ってたけど春と秋と言う観念は無いようである。 現世の日本の風土とは違ったようでありました。 なので、綿の着物を何枚も重ね着して冬季を乗り越えてると言っていました。 暖房は?なんだろう?戦国時代の日本を想像すれば良いのだろうか? 、、と、ミルプランタ女王様は、頭の中で想像を膨らませていました。 ふっと思ったので、そうだわ、此処は異世界だったことに気付いたのであります。 転生前の現世の世界とは違う、魔術具が存在する世界でした?! パニュエ王国とログイエ王国との戦争は続いているものの、ミルサイユ王国としては援軍の要請を済ませた事もあり、 明日、戦勝祝いにお客人を招いて晩餐会を執り行うことにしました。 ミルプランタ女王様は、カラント伯爵にキキヨウ総督閣下たちを宮殿内の部屋に案内させる。 「カラント将軍は、伯爵様でしたか!コレは失礼しました、、」笑 「いいえ、良いんですよ、キキヨウ総督、、」 「あっ、それと、わたしたちは、街の宿屋が良いのですが、どうも此処は落ち着かなくて、」 「あはは、変わりませんね、総督閣下になっても、宿屋に泊まりたいとは、、」笑 「はい、わたしはその方が合ってるもので、カラント伯爵、」 「それでは、ウチの者に案内させましょう、キキヨウ総督、」 キキヨウ総督閣下たちは、カラント伯爵の使いの者に案内させて街の宿屋に向かったのである。 そして、宿屋に荷物を置いて、キキヨウ総督は一人で街に繰り出す。 ある食事所に入って行く、其処は相席で注文していた後、前の客がカバンを置いて出て行く、、、 その客とは、太陽国の密偵でありました、カバンの中に密書が入っている。 それらの密書でも、太陽国語で書かれているので、ミルサイユ王国の者には理解出来ないだろう? それでも用心して、大事な文書には暗号文で記されている。 キキヨウ総督は、カバンを持って宿屋に向かったのであります。 宿屋の一室で密書を読んでいたら、分かりづらいところがあり? 「なんだろうか?女王様は、魔法を使うことが出来るのか?催眠術と風魔法とは、、、」 その密書には、反乱軍の鎮圧に使った魔法術が繊細に書かれていました。 「女王様は、特殊能力の持ち主であろうか?もしかして、我が国の皇后陛下と同じなのか?」 キキヨウ総督が言ってるのは、貴賓皇后陛下は、氷の魔法術が使えて氷を自由に動かせる事が出来るのである。 そうです、貴賓皇后陛下の真珠の首輪(黒白)が魔術具になっていました。
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