貴方はずるい

7/7
前へ
/12ページ
次へ
「結婚しよう。私の妻になって欲しい」 「私でいいんですか・・・?」 「いいんだよ。だって、ずっと冬奈しか好きじゃなかったんだから」 「私も成紀さんが好き」 私は成紀さんの手を掴んだ。 「ずっとこの手で守ってください。その代わり、私にも守らせてください」 「もちろん」 いつから好きだったの?と聞かれても分からない。 気づいたら、貴方の優しさに救われていた。 もう覚えていないかもしれないけど、中学生のあの時、泣いていた私の頭を貴方はずっと撫でていてくれた。 「悔し泣きするほど、好きなものがあるのは誇ればいい」って。 あの時、もしかしたらもう恋に落ちていたのかもしれない。 「貴方しかいない」 大袈裟でもそう表現するしか出来ない位、貴方が好きです。 これからも、ずっと二人で幸せな日々を過ごしたい。 明日も甘えていいですか? fin
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加