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サソリにはサソリの言い分がある。猛毒を持つその尾が、他の者を傷つけるのは身を守るためのもの。そのような武器がなかったら、自分の身さえ守れないじゃないか。
「相手の言いなりになれというのか。」サソリは言った。
「そんなこと言ってない。」そう答えたのは太陽。
「あんたはいいよ、高いところからそうやって眺めてるだけなんだ。」サソリは文句を言った。
「こっちだって色々と大変なんだ。」太陽はそう言って、ぷいと雲の下に姿をくらませた。
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