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「人に言うんだったら、お前が行けよ。」するとビリーもガッツーゾの挑発にのった。 「うるさい。」ガッツーゾはビリーに対して、強く怒鳴った。久しぶりに感情が高ぶった。 「まぁまぁ。」ヴォイスが間に入る。 「ジョリーの言葉を聞こうよ、ねぇ。」ハリィもそう言った。 「わかったよ。」ビリーはタバコを吹かしながら苦笑している。 「くそ。」しかしガッツーゾの気持ちはまだおさまらない。 「はい、ラクダは遅いように見えるかもしれないけど、でも走るとやっかいです。彼らはコブに栄養を貯めこんでいる。食べなくても過ごせるわけです。しかし、逆に言うと食べるときには食べて、栄養を貯めておかなくてはならない。だからその時を狙うというわけです。」ジョリーが作戦を説明した。 「でも夜寝ている時に、襲った方がいいんじゃないのか。」ビリーがそれに対して反論した。 「夜は逆に警戒されるんだろ。」それに対して、ガッツーゾがさらに反論した。一同は静まりかえってしまう。そして、それからもう一度議論することになる。
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